2024年2月13日(火)の午後、隣町の三木町からいつものように、
障がい福祉サービス事業所いっぽの利用者さんが、
さぬき市長尾のもみの木音楽舎に来室されました。
今回は女性利用者さんたちと、
第64回のいっぽグループ音楽療法セッションを行いました。
今回いらしたのは、IさんとKさん、そして支援員のTさんです。
隔週でいらっしゃるお二人ですが、今回は少し元気がないように見えました。
連休明けで生活のリズムが少し狂ったのでしょうか、
体調をうかがうと、「眠いです。」「疲れた。」という言葉が返ってきました。
さて、そういう時にも、音楽療法はできることがあります。
今回は、指の体操から取り組みを始めました。
指の体操に手遊び、そしてカスタネットを使ったリズム遊びも行ううち、
少しずつ元気になってこられた様子で、姿勢がよくなってきました。
続けて、早口言葉の練習や好きな歌を歌うことで、
口の開きも大きくなり、次第にはっきり声が出てきました。
さあ、今日は何の楽器にしましょうか?と訊ねたら、
今日はすぐにライアーを弾きたいとのこと。
少し疲れている時には、ライアーを弾くことはとても癒しになります。
お二人は1年以上ライアーに触れてきて、
そのことをよくわかっていらっしゃるのですね!
膝の上に抱えてライアーを優しくなでるように鳴らすと、
耳からだけでなく、
膝からも、楽器を支える手からも、その響きが伝わってきます。
ライアーは、聴いているだけでなく、
弾くことこそが癒しになる楽器なのです。
今回は、たっぷり時間をかけてライアーを一緒に鳴らしていきました。
これまでは右手で、右側(表側)の弦のみを鳴らしてきたのですが、
初めて、左手で左側(裏側)の弦を鳴らすことにも挑戦しました。
左右から、交互に手を替えつつ鳴らしていくことで、
楽器を支える手も交互に替えます。
それぞれの手が異なることを同時に行い、しかもまた瞬時に切り替えて、
逆の手に替えていくこの練習は、とても良い刺激になります。
また、今回は、5本の弦(5つの音)、3本の弦(3つの音)と
だんだんかき鳴らす弦の数をしぼっていき、
最後は、1本の弦(1つの音)を鳴らすところまで練習できました。
弦を鳴らすことのみに注力しがちですが
弦に触れる前と、鳴らした後も、とても重要なのです。
それらを含めての練習ができました。
IさんもKさんも、長い間この練習に取り組んできましたが、
1回のセッションで、ここまでの流れに取り組めたのは初めてでした。
眠気もふっとんで、とても集中しておられました。
終わった後は、すっきりした、満足気な表情でお帰りになりました。
疲れている時こそ、音楽ですね!
またお待ちしております。