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音楽療法&声・ライアー(竪琴 音楽療法&声・ライアー(竪琴

2024年4月2日(火)の午後、隣町の三木町から、

障害福祉サービス事業所いっぽの利用者さんたちが

さぬき市長尾のもみの木音楽舎にいらっしゃり、

第71回いっぽグループ音楽療法セッションを行いました。

今回は男性利用者さんの日です。

2つに分かれていらっしゃいます。

 

一つ目のセッションは、TさんとYさん。

ピアノに合わせて上半身のストレッチを行ってから、

布を両手にもち、ピアノに合わせて動いていただきました。

身体を動かすプログラムは、リラックスと、

姿勢の改善をめざして始めたものですが、

背筋を伸ばし、うつむかずに顔を上げていることが増え、

全身の動きがのびのびとできるようになってきています。

そして、楽しみながら、少しずつ、

同時に様々な感覚を使うトレーニングにも取り組めるようになってきました。

 

今回は、ピアノで、3拍子でゆったりのテンポと、

2拍子で活気ある速いテンポの2つの即興演奏を交互に行い、

それに合わせて、3拍子でゆったりの時と、

2拍子で速い時の、それぞれの動きのモデルをあらかじめ示して、

取り組んでいただきました。

 

2拍子の速いテンポの演奏時には、

迷うことなく元気に布を振って動いておられましたが、

ゆったりした3拍子に音楽が変化すると、戸惑う様子が見られました。

重心を左右に移しながら横揺れする動きは、

バランス感覚が必要になるので、

上下に腕を振る動きよりも難しいのです。

しかし、今回はモデルを示すことで、

TさんもYさんも、演奏の変化を聴き分け、動きを変えることができました。

早口言葉の練習や、手指の体操に取り組んだ後は、

好きな楽器のコーナーです。

今回は、セッションの開始時から、

音楽室の隅に取り出しておいたプサルターにいち早く気付いていたTさんが、

プサルターを初めて自分から選ばれました。

大きな楽器は自信がなくて手を出さない傾向が強かったTさんが、

最近はチャレンジする気持ちが広がってきていてすごいです。

Yさんは、ライアーを選んで、

指を替えながら、グリッサンドする練習をしました。

左利きのYさんは、右利き用に作られているライアーは弾きづらいと思いますが、

それでも熱心に、とても丁寧に音を鳴らそうと集中していらっしゃいました。

互いに音を聴き合いながら演奏することは、

とても集中が必要で、少し疲れたようでしたので、

今日は私がライアーを弾いて、聴いていただく場面も作りました。

たまにはそんなリラックスタイムも必要ですね。

 

さて、二つ目はHさんの個人セッションです。

Hさんは、今日はとても落ち着いていらっしゃいました。

ツリーチャイムやフィンガーシンバル、

音つみきなどを使って、

私と一緒に、歌に合わせて音を鳴らしたり、

ピアノの弾き歌いを聴きながら、私の合図をまって音を鳴らしたり、と

すばらしい日でした。

 

来室時は、脚を組み、両手ともポケットに入れて、

背を丸めていらっしゃったので、

脚組みをほどき、ポケットから手を出していただいて、

一緒に演奏を進めていくうちに、

次第に、壁にもたれていた背を、壁から起こし、

すっと背筋を伸ばして、とても良い表情で楽しそうに演奏される姿が見られました。

 

姿勢が変わると、良いことがいっぱいあります。

今回のセッションでは、そのことを改めて感じました。

また次回も取り組みを続けていきます。

楽しみにお待ちしています♪