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音楽療法&声・ライアー(竪琴 音楽療法&声・ライアー(竪琴

2023年9月23日(土)午後、琴電とJRを乗り継ぎ、息子と坂出市民美術館へ行ってきました。

「障がいのあるアーティストたちの公募展 第12回ふしぎnaたね展」という展覧会が

開催されています。(明日までです。)

 

とてもハートフルな展覧会で、隅々まで丁寧に心を込めて展示されているのがわかり、

温かい気持ちになりました。

入口には、展示されている作品の作者たち(うちの息子も!)の紹介が掲示されていました。

のこぎりで木を切ることが得意で、大好きな息子は、

東京では廃材を切って作品を作っていました。

香川に戻り、今は、竹用ののこぎりで竹を切っています。

本人は、作品を作っている、という意識はあまりないようですが、

のこぎりを使って切る作業がとにかく好きで、

手にマメをつくりながら取り組んでいます。

 

今回の息子の作品のタイトルは「竹のまちながお」でした。

しかし長尾には、こんな高層の建物はないので、

これはもしかしたら、昨春まで暮らしていた東京港区の景色かもしれません。

 

展示室に入場するとすぐ正面の、部屋の中ほどに

息子の小さな作品が展示されていました。

とてもかわいい、こんな注意書きとともに。

 

障がいのある子にとって、

支えになるものは、好きなことです。

どんなことだっていいんです。

周囲の迷惑になることでなければ。

息子を育てる中で、一番心掛けてきたことは、

好きなことを一つでも多く見つけてやること、そして

それを続けられる環境を作ってやることです。

なぜかというと、

重度の障がいのある子にとっては、

生活のほとんどの場面が「待つ」ことになりがちだからです。

そういう生活を楽しく過ごしていくためには、

いくつも好きなことがあるということが、とても助けになるのです。

 

息子は、幸い、いくつかの好きなことが見つけられ、細々とながら続けられています。

どれも、「健常」と言われる人からすれば、

まったく意味のないような、ささやかなことです。

でも、ささやかでも、好きなことがあれば、

それを支えに少々のことは乗り越えていけます。

好きなことを見つけ、続けることは、

障がいのある子にとって、とても重要な意味があると、私は思っています。