2023年9月19日(火)午後、隣町三木町の障害福祉サービス事業所いっぽの皆さんが、
もみの木音楽舎に来室され、第44回のグループ音楽療法セッションを行いました。
今回は、女性グループのKさんとIさん、そして支援員さんです。
KさんとIさんは、午前中は三木町にある白山に登ってきたとのこと。
暑い中、すごい!体力がしっかりしていて、すばらしいですね。
今日も、大好きな歌のレッスンから始めました。
このお二人については、とても向上心があり、
練習して上手になりたい、という思いがある方たちなので、
音楽のレッスンを通して、心身のバランスを整えたり、
楽しみを増やして生活を豊かにするということを目標にした音楽療法に取り組んでいます。
歌う時に大切なことは?と問うと、
「笑顔!」とすぐに答えが返ってきました。
そして、自然に笑顔になれるようになってきています。
声がしっかり出ていて、言葉もはきはきと言えるのですが、
少しこもった発声になっているので、
笑顔で頬を上げ、口をしっかり開いて母音の形を作ることをレッスンしています。
少しずつ、よく口の周りが動くようになってきています。
歌のレッスンの次は、少し息抜きタイムです。
何をしますか?と訊くと、
オーシャンドラムとツリーチャイムを選ばれました。
鳴らしている間は、IさんもKさんも、音に没頭して無心に楽器を鳴らしていました。
いつも周囲に気を配って、なんでもないことでも、
「すみません。」「ありがとうございます。」とおっしゃるお二人にとって、
この時間は、何にも気を遣わずに、
指先の感覚と視覚・聴覚からの刺激を楽しむ安らかな時間なのかもしれません。
波と光が交わって輝くような不思議な響きが、もみの木の音楽室の中に満ちました。
最後は、ライアーのレッスンです。
障がいのある方にとって、ライアーは決して簡単な楽器ではありません。
しかし、そんなライアーは、障がいも年齢も関わりなく、
誰にも美しい音を楽しむ機会を与えてくれますし、
少しずつ練習を積むことで、できるようになることもあります。
響きをたっぷりと味わいながら、自分の手指で弦に触れ、鳴らしていくことは、
楽しいだけではなく、姿勢の保持や、無駄な身体の緊張を取り去ること、
指先からの刺激が脳に伝わる刺激となり、活性化することなど、
よいことがたくさんあります。
IさんとKさんには、いつも改めて感じさせていただいています。
好きなことに取り組むことに、障がいも年齢も関わりはない、ということを。
また次回もお待ちしています。