もみの木音楽舎では、障がいのあるお子さんのための音楽療法セッションを行っております。
彼女はダウン症という障がいをもつ4歳の女の子です。
小さな体ですが、とても活発。じっとしていません。
いつも楽しそうなことを見つけて、自分からトライします。
もみの木音楽舎の音楽室には、いろんな楽器がありますが、
彼女がいろいろ試した中で、今一番自信をもっているのが、ツリーチャイムです。
私がピアノを弾きながら歌いかけ、手で合図をすると、
それに応えてツリーチャイムを丁寧に鳴らせるようになりました。
以前は、どの楽器も自分だけで好きなように鳴らす主義でしたが、
ツリーチャイムに出会ってから、少しずつ私と一緒に楽しむことができるようになってきました。
とてもとても大きな進歩です。
誰かと一緒に楽しむことができるということは、彼女の生活を豊かなものにする大きな助けになります。
いつも、彼女と一緒に来室し、ピアノをレッスンするお姉ちゃんのように、
私もピアノを弾きたい!という気持ちも芽生えていて、
ツリーチャイムの後は、ピアノの椅子によじ登り、
私が弾き歌いしていたのを真似して、読めない楽譜を指さしながら、小さい声で歌を口ずさみ、
鍵盤にやさしく触れるようになりました。
この日は私が彼女の両手をもって、一緒にピアノを鳴らしてみると、
少しの間、受け入れてくれました。
これから少しずつ、ピアノも楽しめるようになっていける可能性も見えました。
お姉ちゃんと一緒にフィンガーシンバルを鳴らすことにもトライしています。
まだかなりお姉ちゃんが助けてくれていますが、
彼女は「お姉ちゃんと一緒にできた!」という満足感を感じているようで、
鳴らした後は、とても嬉しそうです。
障がいのあるお子さんのための音楽療法では、
そのお子さんだけでなく、
お母さん、お父さん、ごきょうだい、おじいちゃん、おばあちゃんも含めて、
御家族みなさんとの関係も大事だと考えております。
もみの木音楽舎では、
きょうだいセッション、家族セッションのような場面設定も、セッションの中に設けます。
様々な音と歌で、心と心をつないでいくことをめざしていきます。
誰かと心がしっかりつながっているという感覚は、
障がいのあるお子さんにとって、生きる力になりますから。
障がいのある子を育てるということは、長い道のりです。
私も、重度の知的障害と自閉症をもつ息子を育ててきました。
息子が成人した現在もまだまだその道の途中です。
でも、私と息子の間には、音楽や歌がいつもありました。
歌いながら、この長い道を歩いています。
楽しいこともありますが、たいへんなことも日々あります。
そんな自分の経験からも、障がいのあるお子さんを育てる御家族に、
音楽療法を通して、心を癒し、
お子さんと楽しみを共有する時間を作っていただけたらと願っております。
御関心のある方は、お気軽にお問合せください。
お子さんのためには、早めの取組みがよろしいかと思います。