2022年12月13日(火)午後、隣町の三木町の障害福祉サービス事業所いっぽの皆さんを、
もみの木音楽舎にお迎えしての第7回グループ音楽療法セッションを行いました。
にこにこと笑顔でいらしてくださり、楽しみにしていらしてくださっていることが伝わってきます。
今回は、3名の利用者さんがお見えになりました。
「こんにちは、〇〇さん♪」と歌いかけると、恥ずかしそうにうつむきながらも
にっこりと笑顔で応えてくださるのは、今回が2回目の方です。
学校を卒業されてから長く経っている方なので、
おそらくこれまでこんな機会はあまりなかったのではないかと思われます。
笑顔で応えてくださると、こちらは安心しがちですが、
緊張してドキドキされているならば疲れてしまわないように気を付けていきます。
表情の微妙な変化に気を配りながら、新しい音と出会い、触れていただく活動を進めていきました。
新しい出会いや新しいチャレンジというのは、前頭葉を刺激します。
失敗を恐れずに、安心して取り組める音楽活動は、
新しいチャレンジをするには最適です。
今回この方には、スリットドラムやコンガ、ライアー、木魚、ベルなど、
いろいろな楽器に触れていただくことができました。
この方は、カバサという楽器がとてもお気に入りです。
大きな楽器よりも小ぶりで手に収まる大きさの楽器が好きみたいです。
今日はカバサの鳴らし方を少しレクチャーさせていただきました。
同じ楽器ばかり選ぶ傾向のある方には、鳴らし方を少しずつ変えたり、
他の楽器も勧めたりして、こだわりが強くなり過ぎないような配慮も必要です。
クリスマスが近づいていることもあり、季節感を味わいたいと、
手作りのもみの木のパネルを用意しました。
クリップをたくさん付けてあり、みんなでそこに雪に見立てた白い鈴を引っ掛けていきます。
伴奏は、アンデスという笛の音の鍵盤ハーモニカで、ビバルディの「冬」を吹きました。
みなさんは順番に鈴の束を持ち、クリップに引っ掛けていきます。
鈴がかすかに美しい音で鳴ります。
(この鈴は、東京の浅草橋にある、鈴のミナミさんの鈴です。こちらの鈴はどれもすばらしい鈴です。)
視覚障害がある方も、支援員さんの助けを借りながら、
手でパネルを触り、自分で確かめながら、鈴の束をクリップに掛けることができました。
最後にはもみの木にほのかな灯りをともし、部屋を暗くして、静かなひと時を味わいました。
ピアノの音がとても好きなことと、視覚障害のために他の楽器に関心が向きにくいように感じていた彼は、
今回は、ミニジャンベやスリムカホンにも関心を向けて、鳴らすことができました。
新しいチャレンジ、すばらしいです!
そして、最後にみんなで歌ったり、私が歌ったりする時に、彼とピアノを一緒に弾きました。
時々、手を止めて、じっと私のピアノや歌に耳を傾けてくれました。
最後の音を、私が彼の指に触れて一緒に鳴らすと、
その音を確かめるように繰り返し鳴らしてみていました。
ピアノを通じて、対話ができるようになれるといいなと思います。
また次回も楽しみに、皆さんをお待ちしています!
もみの木音楽舎では、経験を積んだ音楽療法士が、
個別音楽療法、グループ音楽療法、あるいは療育的なレッスンをお引き受けいたします。
療育と言えば、子ども対象、と思われるかもしれませんが、
大人の方でも大丈夫ですよ!
詳細は下記ページをご覧ください。↓
https://mominokiongakusha.com/lesson/