2023年10月31日(火)の午後、
三木町から障害福祉サービス事業所いっぽの利用者さんたちが
さぬき市長尾のもみの木音楽舎へいらっしゃり、
第50回のグループ音楽療法セッションをいたしました。
昨年の11月1日に第1回を開始し、今回でちょうど1年。
50回めとなりました。
当初は、男女混合で人数も4~5名と多かったのですが、
最近は、男性・女性で別れ、少人数で隔週でいらしています。
今回は、女性チームで、IさんとKさんの日です。
最初は、ストレッチをして姿勢を整えながら、
雑談をしつつ、緊張をほぐし、
発声練習へと進めます。
歌う時、話す時は、笑顔が大事、ということをよく意識して、
にっこり微笑みながら発声できるようになってきました。
お二人とも、「オ」の母音の響きが、少々こもってしまう癖があるのですが、
今回、重点的に「オ」の練習をしたところ、
だいぶ声が前にはっきり出せるようになりました。
すてきです。
「365日の紙飛行機」を歌っていましたが、
「オ」の母音が明るくなったことで、
最後まで明るく、はっきりと歌うことができるようになりました。
仕上げに、布を大きく、のびのびと自由に振りながら歌って、この曲は終了といたしました。
次回は何を歌いましょうか?、朝ドラの主題歌シリーズでいきましょうか?と問いかけると、
Iさんは「アルデバラン」、Kさんは「泣き笑いのエピソード」をリクエストされました。
双子の姉妹のお二人は、いつも一緒に朝ドラを鑑賞されているそうで、
このような問いかけにも、少し考えてそれぞれに答えてくださいました。
梶谷は、教員時代は、
朝ドラに限らずテレビをほとんど見ることができませんでしたので、
知らない歌も多いですが、皆さんと一緒に勉強させていただきますね。
さて、続いての楽器を楽しむコーナーでは、
前回に続き、音つみきを1音ずつ担当していただいて、
穏やかなお二人にぴったりの「夕暮れの2人」という曲の練習に取り組みました。
この曲は、シとラの2音だけのメロディですが、
シンプルで、とても美しいのです。
聴き合うこと、記憶することの練習を兼ねて、ゆっくり取り組みました。
最後はライアーです。
音つみきをがんばっていたので、お疲れではないですか?と訊ねたら、
大丈夫とのことで、
いつもどおり、ライアーの練習も行いました。
ケースからライアーを取り出すこともスムーズになっています。
何事も基本がとても大事ですので、
構え方、姿勢、そして腕や手指に無駄な力を入れないで脱力すること、を
じっくり練習しています。
力は、入れるより抜くことが何倍も難しいものです。
良い音を鳴らすために、いろいろなことを試しながら、
脱力して弾く練習を重ねています。
「ライアーは難しい!」と口をそろえておっしゃる2人ですが、
ライアーに触れることはとても楽しいのだそうです。
そう、障がいがあるからと言って、
簡単な、すぐにできるようなことにしかチャレンジする機会が与えられないのでは、
つまらないのです。
重い障がいがある方でも、
いろんなことにチャレンジしたい気持ちをもっていることを、
私は知っています。
できる・できない、だけではない、
チャレンジし続けること、少しずつ経験を積むこと、の楽しさを、
私は、音楽を通じて、どなたにも提供させていただきたいと思っています。
Kさん、Iさん、
また再来週、お待ちしていますね!