2023年2月14日(火)午後、もみの木音楽舎では、第14回いっぽ音楽療法セッションを行いました。
さぬき市長尾の隣町、三木町から、障害福祉サービス事業所いっぽの利用者さんが、今日は3名、支援員さんお二人と一緒に、もみの木音楽舎に来室されました。
1人はNさん。昨年11月以来、3回目の来室です。
でも、3か月前に楽しんだ活動は、しっかり記憶されていて、
今日もこのとおり、セッションの開始時からノリノリでした。
マラカスをこんなスタイルで鳴らせるなんて、すごい!
Nさんは私がお勧めしたカバサやスリットドラム、バッファロードラムなどの楽器に、支援員さんと一緒にトライし、一つ一つの楽器との出会いを楽しまれました。
もう一人の参加者のYさんは、ピアノが大好きな方ですが、
今日は本当にピアノだけ!、ぼくはピアノだけ弾きたいんだ! とジェスチャーで伝えてくれました。
自分の意思をしっかり伝えられてすごい!
ピアノに並んで座ると、鍵盤の端から端まで手を伸ばし、触れて鳴らしていかれます。
目が不自由な方ですが、触覚と聴覚で存分にピアノを味わっているのが、
少しほころんだ横顔から伝わってきます。
今日は私が彼の音に合わせて一緒に弾こうとすると、
私の手を押さえて止めていましたが、
黒鍵の音を彼が鳴らした時に、私が黒鍵だけで合わせると、
しばらく一緒に即興演奏を続けてくれました。
みんなで演奏するために、私がある曲をピアノで弾き始めると、
Yさんは自分の手を鍵盤の上に載せたまま、じっと動きを止めて、
鍵盤から伝わる振動とともに、ピアノの音を集中して味わっていました。
そして、先週初めて参加され、今日が2回目のHさん。
今回は、前回一緒に来室したメンバーは一人もおらず、
初顔合わせのセッションとなったこともあり、前回同様に緊張が感じられました。
時折フラッシュバックが起きるのか、大きい声で独り言を発する場面もありましたが、
そんな中でも自分で楽器を選び、いくつもの楽器を試すことができました。
音楽することが好きなんだなあと感じました。
最後の場面では、静かな歌をピアノを弾きながら私が歌うと、
支援員さんに近くでそっと鳴らしてもらったメルヘンクーゲルの響きを落ち着いて受け止め、
穏やかな様子でセッションを終えることができました。
Hさんはメルヘンクーゲルの音を、気に入ってくれたようです。
今回は三者三様で、それぞれに楽しみ方は違っていましたが、
もみの木の小さな音楽室の中で、
みんな違っていても、みんな楽しい時間を過ごせていたのではないかしら?
次回も楽しみにお待ちしています。
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もみの木音楽舎では、
障がいのある方のための音楽療法をお引受けしております。
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