2023年12月26日(火)の午後、いつものように、
いっぽの利用さんたちが、もみの木音楽舎にいらっしゃいました。
三木町にある障がい福祉サービス事業所いっぽの皆さんです。
今回は、今年最後のいっぽの音楽療法セッション。
女性の利用者さんお二人と、支援員さんと一緒に、
第58回のグループ音楽療法セッションを行いました。
IさんとKさんは、仲良し姉妹のお二人です。
いつものようにストレッチをした後、今回は初めて指の体操にも取り組んでみました。
写真は少しぼやけていますが、お二人ともにこにこしながら取り組まれていました。
私の手の形と御自分の手の形を見比べながら
ゆっくり指を折ったり伸ばしたりして、苦心しながら取り組まれていましたが、
楽しんでくださったようです。
新しいことに挑戦することが、楽しめるのは、
それだけですばらしいことだと思います。
指の体操も、続けていきましょうね。
お二人のリクエストにより、「アルデバラン」の歌にも挑戦しています。
この歌は、とてもいい歌ですが、音域も広く、リズムも複雑で、なかなか難しいのです。
でも毎回、一節ずつ一緒に歌い進めて、今回は最後までたどり着きました。
やった~!!
次回からはもっと歌い込んでいきたいと思います。
楽器のチャレンジも続いています。
音つみきは、ラとシだけでつづるメロディが美しい曲を練習しています。
まだピアノでメロディを弾きながら伴奏をしていますが、
私が歌わなくても、音だけでメロディをたどれるようになってきて、
どんどん演奏がしっかりしてきました。
相手の音と、メロディと、伴奏を聴きながら、
自分の音を美しく響かせて、一緒に演奏する、
しかも、メロディの全体を記憶しなければならない、という
様々なタスクをこなす活動です。
何度も失敗しましょう。
そして何度もトライしましょう。
そのうちにできるようになるから大丈夫。
そうやって、楽しい気持ちを大事にしながら、一緒に取り組んでいます。
ライアーは、今回は、お二人とも、
1つの音(弦)を、基本の鳴らし方に忠実に、鳴らすことができるようになってきました。
どんなふうにしても、音は出る楽器ですが、
ライアーらしい、美しい音を鳴らすには、
基本に忠実に、丁寧に鳴らさなければなりません。
地道な練習が実を結び始めています。
「難しいけれど、楽しい!」と言って取り組まれるお二人だからこそです。
音楽療法は、何かが上手にできる、
演奏が上達する、ということを目的にするものではありませんが、
IさんとKさんの場合は、
新しいことに挑戦するワクワク感や、「できた!」という達成感、
「すばらしいです!」と褒められて嬉しい気持ち、
それらを感じていただいて、
この時間を生活の中のささやかな楽しみとして、
毎日の活力の一つにしてもらえたらいいと考えています。
そうして取り組むうちに、どんどん進歩、上達されているのです。
障がいがあっても、音楽はこんなに楽しめるのだ、ということを、
彼女たちは改めて私に教えてくれます。
また来年も、一緒に音楽しましょう。
良いお年をお迎えくださいね。