2024年1月23日(火)の午後、
三木町の障がい福祉サービス事業所いっぽの利用者の皆さんが、
いつものように、もみの木音楽舎にいらっしゃいました。
今回は男性利用者さんたちの日。
第61回いっぽグループ音楽療法セッションを行いました。
粉雪がちらちらと舞う、とても寒い1日でした。
寒いね、と声を掛け合いながらも、元気に来室されたTさんとYさん。
寒さのせいか、背中を丸めるような姿勢になっているので、
音に合わせてストレッチを行い、背筋を伸ばしていきました。
肩回しをする頃には、このとおり、だいぶ背中がすっと伸びています。
「苦手なやつだ。」とTさんはおっしゃいましたが、
肩回し、だいぶできるようになってきましたよ。
ストレッチの後は、リボンを使ってのびのびと、さらに動いて、心身をほぐし、
その後で、早口言葉を練習しました。
語頭で手をたたき、リズムよく、早く、3回繰り返して言います。
手をたたくというタスク、3回繰り返すというタスクを増やすと、
なかなか難しくなって、お二人とも一生懸命に言葉を唱えていました。
口の開きがはっきりせず、口の動きもほとんどないほどだったお二人ですが、
意識してしゃべることにより、少しずつ変化が見られます。
また続けていきましょう。
楽器のコーナーでは、Yさんがプサルターを、Tさんがタックドコンガを選び、
即興演奏を試みました。
互いに聴き合う関係を作ることはなかなか難しいですが、
プサルターの合いの手のように、コンガを打つことを、少しずつ意識してくださいました。
Tさんは、指先を使って、余韻のある音を鳴らすことを勧めると、
自分なりに試しながら、いろいろな打ち方で音を鳴らしておられました。
最後に、グロッケンに挑戦していただいたのですが、
なんでも器用にこなすYさんが、意外なことに、
グロッケンのマレットの扱いに課題があることがわかりました。
次回、またぜひやってみましょう。
続いて来室されたHさんは、
今日は「機関車トーマス」に魅入られている日のようで、
トーマスの世界観の中で独り言が止まりません。
いつもの「幸せなら手をたたこう」はなんとか一緒にできましたが、
途中からはずっと独り言が続きました。
今日は残念ながら、共に音楽する感覚がもてないままに終わりました。
しかし、ピアノを一緒に鳴らしてみるということに挑戦できました。
どんな時も、楽器の扱いだけは繊細なHさんです。
ピアノも、指先で優しい音を響かせてくれました。
楽器を扱うことは、手をいろいろに使うことが求められます。
右手と左手を別々の動きで動かさなければならないことが多いですし、
手加減次第で、音質も音量も変わってしまうのです。
目と耳と手から受け取る感覚を同時に感じ取りながら、
どんどん試していきましょう。
いろんな楽器に出会うことは、手をよく使うことにもつながるのです。