今週も、芸術士として、高松市のとある保育園にうかがい、
幼い子どもたちと一緒に音楽をする機会がありました。
私は、海外旅行に行けるほど大きなトランクいっぱいに楽器を詰めて、出かけていきます。
車を運転しないので、電車に乗って、てくてく・ゴロゴロ。
ちょっとたいへんですが、
子どもたちのキラキラした笑顔を思い浮かべると、ちっとも苦にはなりません。
朝、家を出る時、
重度の知的障害がある息子は、そんな私を見てちょっと心配そうな顔。
言葉はしゃべれませんが、「お母さん、どこ行くの?」と目で問いかけてきます。
「お母さん、出稼ぎに行ってくるね(笑)。音楽してくるね。」と声をかけると、
ああ、そうか、という表情になります。
トランクの中身は、いろんな楽器たちなんだ、と安心したのでしょう。
息子は、私の楽器たちとは小さい頃からお馴染みなんです。
私の専門は歌うたいですが、音楽療法士になって、様々な方と出会ううちに、
いろんな楽器たちとも出会い、彼らを相棒とするようになりました。
私の音楽療法の師である、遠山文吉先生には全然及びませんが、
けっこうな種類の楽器たちです。
どうしてそんなにいろんな楽器が必要なの?と思われるかもしれません。
子どもたちには、食べ物だって、吟味した食材をいろいろ食べさせたいと思うでしょう?
私ももちろんそうです。
偏食にならないようにとか、栄養のバランスもよくとか、考えます。
音楽だってそうなんですよ。
いろんな音との出会い、それも良い出会いをたくさんすることで、
微細な違いを聴き分ける耳や、感受性、イメージする力を育むことができます。
音は目に見えません。
「見えぬものでもあるんだよ
見えぬけれどもあるんだよ」 と金子みすゞさんも書かれていますが、
そのとおり。
音は見えぬけれども、触れることができるのです。
楽器を通して。
太鼓一つとっても、一つ一つの太鼓の音は違います。
とてもおもしろいです。
楽しみながら、いろんな音に触れる中で、
それぞれの違いに気付いたり、
触れ方、打ち方一つで、響き方が変わることを知ることができたり、
それは幼い子どもであればあるほど、
夢中で遊びこむ中で自然にできるようになります。
また、障がいのある子どもたち(大きい人たちも)にも、
そのような経験は、感覚を調整したり、情緒を安定させたり、意欲を高めたりするなど、
良い影響が期待できます。
いろんな音と、良い出会いを。
これは私が音楽療法士として、いつも心掛けていることの一つです。
↓ 最近、幼稚園や保育園に連れて行った私の太鼓たち
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*もみの木音楽舎は、年齢も障がいの有無も関わりなく、どなたも楽しみながら、
好きな音・うた・音楽を見つけられるようにサポートする音楽教室です。
5月22日(日)高松市にある、モミの木の家事務所にて、第1回体験講座を開きます。
まだ受け入れ可能です。
音楽療法や療育的レッスン、ライアーなど、ご興味ある方は、お気軽にお問合せください。
0879-49-3198
mominokiongakusha@gmail.com