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音楽療法&声・ライアー(竪琴 音楽療法&声・ライアー(竪琴

2023年11月15日(水)、

3月に初めてうかがった、香川県坂出市にある<デイサービスここから>さんへ、

再びお招きいただいて、第2回音楽療法セッションをさせていただきました。

<デイサービスここから>さんは、

常時介護を必要とする重症心身障害の方の生活介護施設です。

昨春開所したばかりの事業所さんですが、

坂出市内のみならず、近隣の地域からも通所される利用者さんもいらして、

施設内は穏やかな雰囲気でありながら、

静かな活気に満ちた、すてきな場所だと感じます。

坂出市から遠く離れたさぬき市からだって、思わず駆けつけたくなるような、

そんな魅力あふれる事業所さんなのです。

いえいえ、「駆けつけた」というのはちょっと事実と違うかな。

実は、3月の時も、今回も、

私をたくさんの楽器たちと共に車に乗せて運んでくださった方がいるのです。

その方は、Kさんとおっしゃいます。

ひょんなご縁でKさんを通じて、<デイサービスここから>さんと繋げていただきました。

心から感謝申し上げます。

 

今回のセッションは、私の都合により11月半ばの時期になりましたが、

ちょっと早いけれどクリスマスのお楽しみ会を兼ねて、という御依頼でした。

室内は手作りのかわいらしいクリスマスの飾りつけがされていて、

この日を皆さんがとても楽しみにしてくださっていたことが一目で分かりました。

 

 

ライアーの静かな響きと歌、

触れて音の響きを振動で味わうことができる楽器たちの音で、

皆さんと一緒にひと時、音楽を紡いでいきました。

利用者さんと共にいるスタッフの皆さん、

そしてこのセッションを見学に来られていた方も含めて、

みんなでいろんな音に出会い、味わっていただきました。

 

自分では首を振り向けることさえふだんはほとんどないという方が、

歌いかけたり、音を鳴らしたりすると、

一生懸命にこちらにぐっと首を振り向け、さらに視線を向けてくださいました。

 

身体を動かすことができなくても、

この方たちは、全身の感覚をいっぱい、心をいっぱい動かして、

一心に、私の発する声や音を受け止めようとしてくださいました。

この方たちにとって、聴く力はまさに生きる力に直結しているのだと

改めて感じ入りました。

 

歌もいくつか歌わせていただきました。

最後は、今回も代表のMさんのリクエスト曲を歌わせていただいて、

セッションを終えました。

Mさんのお嬢さんもこの中にいらっしゃいます。

どんな思いや願いをもって、この歌をリクエストされたのか、

Mさんと同じく、障がいのある子を育ててきた私にはなんとなくわかって、

歌いながら、途中で泣きそうになりました。

 

迷ったり、悩んだり、落ち込んだり、傷ついたりしながらも、

あきらめないで、楽しみや喜びを見出して、

一歩ずつ、ゆっくり、

これからも光に向かって進んでいきましょう!

私は一人の音楽家として、そして音楽療法士として、

少しでもお役に立てれば嬉しいです。

また皆さんにお会いできる日を楽しみにしています。

 

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*2023年3月に実施した第1回音楽療法セッションの模様は、こちら↓をご覧ください。    https://mominokiongakusha.com/%e8%ba%ab%e4%bd%93%e9%9a%9c%e3%81%8c%e3%81%84%e3%81%ae%e3%81%82%e3%82%8b%e6%96%b9%e3%81%ae%e3%81%9f%e3%82%81%e3%81%ae%e9%9f%b3%e6%a5%bd%e7%99%82%e6%b3%95%ef%bd%9e%e5%9d%82%e5%87%ba%e5%b8%82%e3%83%87/