2022年11月29日(火)、さぬき市のお隣、三木町の障害福祉サービス事業所“いっぽ”の皆さんをもみの木音楽舎へお迎えして、第5回グループ音楽療法セッションを行いました。
今回の参加者は、先週に引き続いて来てくださったお二人と、2回目の方、そして特別支援学校高等部3年生の実習生の方の4名の方々でした。
今回特に意識したのは、視覚に障がいのある方が、大好きなピアノ以外にも好きな音を見つけ、みんなと楽しめるように、ということと、実習生の方もリラックスして参加できるように、ということです。
セッションの最初は、好きな楽器を選び、少しケルティックなメロディの歌に合わせて
みんなで即興合奏をしました。
3回目の参加となるお二人は、すでにお気に入りの音を見つけています。
「今日は何を演奏したいですか?」の問いかけに、そのうちのお一人が、「弦楽器!」とおっしゃいました。前回の最後に気にしていた、キンダーハープのことをちゃんと覚えていたのです。
キンダーハープというのは、7歳までの子どものために作られたハープです。
これは、小さくてかわいいハープです。子どもだけでなく、大人が弾いてもかまいません。
でも、「弦楽器!」と言ってくれた方は大きい方なので、
もっと大きいライアーをお渡ししました。
ライアーもいくつかタイプがあるのですが、この方にはどっしりした1枚板のライアーを。
すると、もう夢中で鳴らし始めました。
左利きだと言っていたけれど、もうそんなの関係ないみたいでした。
「ぼくは重いのは嫌。」とおっしゃる方には、キンダーハープを。
自分で鳴らすより、響きをたっぷり味わいたいと、ライアーをはさんでしばらくやりとりした、視覚に障がいがある方には、大きなアルトライアーを。
自分で鳴らしたいけれど、手指が少し不自由な方には、軽くなでてもよく響くソプラノライアーを。
みんなに1台ずつ、楽器をお渡ししました。
アルトライアーの彼は、両手でしっかりアルトライアーを抱え、
私が鳴らして、手から伝わる響きをじっと味わっていました。
彼は、ピアノの音が大好きで、前回はピアノ以外を拒否していました。
でも、今日はこうして、新たに好きな音を見つけられたようです。よかった!
もみの木音楽舎の音楽室に、皆さんの優しいライアーの響きが満ちて、
私もとても幸せなひと時でした。
ありがとうございました。
ライアーは、治癒教育を原点とするシュタイナー教育の中から生み出された楽器です。
聴くのももちろん良いですが、
自分で弾くのが最も癒しの効果がある楽器でもあります。
どなたでも、その方なりの楽しみ方ができる楽器です。
あなたも触れてみませんか?
レッスンの詳細は⇒https://mominokiongakusha.com/lesson/