2024年4月23日(火)第74回・2024年5月14日(火)第77回の2回の
いっぽグループ音楽療法セッションの御報告です。
隣町の三木町にある、障害福祉サービス事業所いっぽから、
女性の利用者さんたち、IさんとKさんの仲良し姉妹のお二人が、
支援員さんと一緒にお見えになりました。
IさんとKさんは、とても真面目な方たちで、
いつも熱心にセッションに取り組まれています。
しかし人間ですから、疲れている日、体調のすぐれない日もありますよね。
4月23日のセッションでは、体調は良いとおっしゃるものの、
なんだか表情がすっきりしないなあと思って、よく話を聞くと、
眠いんだ、ということがわかりました。
そこで、ピアノに合わせてしっかり腕を振りながら足踏みをしていただき、
身体をよく動かしていただいたところ、覚醒度が高まった様子でした。
セッションの進め方について、改めてお二人に相談をしてみました。
いつも熱心にいくつかの定番の活動に取り組んでいらっしゃるけれど、
その日によって、少し疲れてしまうこともあるということがわかりました。
そこで、どうしたらいいかな、と話し合ってみたところ、
セッションの時間を短くするのではなく、
活動の合間に「休憩」があればいい、という御希望でした。
「休憩」というのは、休む時間をとるということですが、
ここでは、のんびりと音を楽しむ時間をとることにいたしました。
無心に音の世界に没頭することは、癒しになりますから。
この時は、カリンバを自由に鳴らしていただきました。
初めて触れるカリンバとその音がとても気に入った様子で、
帰り際に楽器の名前を確かめて帰られたほど。
この後、この日はもう一つ、琴音という楽器をお二人で弾いて楽しんでいただきました。
お二人が大好きで、毎回触れているライアーと比べてどんな感じ?と訊いたら、
「ライアーは風の音、琴音はお琴の音、和風の音。」と表現してくださり、
この楽器も気に入られた様子でした。
好きなものが増えることは良いことです。
それから3週間ぶりに来室された、5月14日のセッション。
身体を動かすことで、気分もリフレッシュされることがわかったので、
座位のまま上肢・下肢を動かす運動を、歌に合わせて行いました。
写真は、IさんもKさんも気に入った「壁押し」のような運動。
「(この動き)が歌に合っていて良かったです。」と言ってくださいました。
音楽と運動を組み合わせて行うことで、運動のみに取り組むよりも
その成果が上がるというエビデンスがあります。
今後も積極的に、運動を音楽療法セッションに取り入れていこうと考えております。
この日は、定番の活動、音つみきの演奏と、ライアーの練習を希望され、
熱心に取り組まれました。
ライアーは、脱力して、指に腕の重さをのせていくことが難しかったのですが、
運動した後だからでしょうか、今回はとても良い感じでした。
4,3,2の指を替えながら、5本ずつ弦を鳴らしていくことが、
とても良いフォームでできるようになってきました。
すてきです。
次回も、体調に合わせて無理ないペースで、
楽しくセッションしていきましょうね。